宗像市に住む60歳の女性は、38年間勤めた市役所を退職しました。
退職した日の夜、目覚まし時計の設定を解除しました。
「明日から、好きな時間に起きていい」
ずっと楽しみにしていたはずの自由でした。
最初の1か月は幸せだった
朝は目覚ましをかけず、8時過ぎまで眠る。
パジャマのままコーヒーを飲み、テレビを見ながらゆっくり過ごす。
お昼は前日の残り物。夕方に少しお腹が空けば、お菓子を食べる。
時間に追われない生活は、最初のうちは心地よいものでした。
しかし、外へ出る予定がない日は、着替える理由もありません。
一日中誰とも話さず、気づけば夕方になっている日が増えていきました。
半年後、体重は6.8kg増えていた
退職前の体重は62.8kg。
半年後、体重計に表示された数字は69.6kgでした。
身長156cm、ウエストは95cm。
以前着ていたパンツは閉まらなくなり、外出するときは体を隠せる服ばかり選ぶようになりました。
それでも「もう仕事へ行くわけではないから」と、自分に言い聞かせていました。
本当につらかったのは体重ではない
ある日、以前の同僚からランチに誘われました。
「その日は予定がある」と断りました。
本当は、何の予定もありませんでした。
着ていく服が決まらないこと。体型について何か言われるかもしれないこと。そして、変わってしまった自分を見られることが嫌だったのです。
電話を切った後、予定のないカレンダーを見ました。
体重が増えたことよりも、自分から人を避けるようになったことが悲しくなりました。
「私は自由になったんじゃなくて、止まってしまったのかもしれない」
変えたかったのは体重だけではなかった
最初は「3か月で体重を減らしたい」と考えていました。
しかし、本当に取り戻したかったのは別のものでした。
朝、起きる時間を決めること。
パジャマから着替えること。
自分から予定を入れること。
誰かに会うことを怖がらないこと。
ダイエットは、その生活を取り戻すためのきっかけになりました。
最初に決めた3つのこと
始めたのは、厳しい食事制限ではありません。
・朝7時に起き、カーテンを開ける
・朝食に卵、納豆、ヨーグルトなどを一品加える
・赤筋の柔軟性を高めるストレッチを毎日行う
仕事を辞めてから、歩く時間だけでなく、立つ、移動する、階段を使うといった日常の動きも減っていました。
そこで、強い筋トレを始めるのではなく、硬くなった赤筋をストレッチし、日常でインナーマッスルを使いやすい状態を目指しました。
1か月後
体重は69.6kgから67.8kgへ。
ウエストは95cmから91cmになりました。
一番先に変わったのは、朝の過ごし方でした。
起きる時間が決まると、朝食と昼食の時間も整い始めました。
午前中に着替えるようになり、近所へ買い物に出る日が増えていきました。
2か月目に体重が止まった
2か月目の途中、体重は66.5kg前後で約2週間止まりました。
以前なら「食べ過ぎた」と考え、夕食を抜いていたかもしれません。
しかし、ウエストは91cmから88cmへ変化していました。
体重が大きく動かない期間にも、服の着心地や姿勢は変わることがあります。
そこで体重だけではなく、ウエスト、睡眠時間、外出した日数も記録するようになりました。
3か月後
3か月後の記録は、次のようになりました。
体重 69.6kgから64.2kg
ウエスト 95cmから85cm
睡眠時間 平均5時間50分から6時間40分
午前中に外出した日 週0〜1日から週4日
夕方にお菓子を食べる日 週5日から週1〜2日
5.4kg減ったことは、うれしい変化でした。
けれど、それ以上にうれしい出来事がありました。
断った同僚へ、自分から連絡した
以前ランチを断った同僚へ、自分から連絡しました。
「この前は行けなくてごめん。今度は私から誘ってもいい?」
約束の日は朝7時に起き、服を選び、少し早めに家を出ました。
体重が退職前へ完全に戻ったわけではありません。
理想の体型になったわけでもありません。
それでも、誰かに会うことを避けていた3か月前とは違いました。
予定のなかったカレンダーに、自分で予定を書き込みました。
ダイエットで取り戻したのは体重だけではない
定年後は通勤や仕事がなくなり、一日の活動や生活リズムが大きく変わります。
自由になったはずなのに、何をすればよいか分からない。
そんなとき、ダイエットは自分を追い込むためのものではありません。
朝起きる。
服を着替える。
外へ出る。
人に会う。
次の予定をつくる。
自分の時間を、もう一度動かすためのきっかけにもなります。
たけ整骨院では、食事を減らすことだけに頼らず、姿勢、骨盤、赤筋の柔軟性、睡眠、食生活を確認しながら体づくりをサポートしています。
福津市・宗像市・古賀市を中心に、宮若市・新宮町・福岡市東区・北九州市・遠賀町方面からもご相談いただいています。
定年は、何かが終わる日ではありません。
これからの時間を、自分のために使い始める日です。
体重を減らすことだけではなく、止まっていた毎日をもう一度動かすところから始めてみませんか。
この物語と数値は架空の設定であり、同様の変化を保証するものではありません。



















